自動車会社工場内の交通ルールは少し特殊です。
自動車の生産は信用や利益に直結します。
自動車の生産(ライン稼働)を止めないようにしながら、従業員の安全を第一としています。
この記事を書いたKuwaです。
期間工を約4年経験しました。(トヨタ・スバル・日野)
期間工や自動車工場での様子を知っていただければと思い記事を書きました。
交通の優先順位
工場内の優先順位は――――
完成車両⇒搬送車両⇒フォークリフト
⇒部品搬送トラック⇒人の順です。
- 完成車両
ラインで組み立てられ、検査が終わった完成車両です。
完成車両が詰まってしまうと、生産ラインが停止してしまいます。 - 部品搬送車両
組み立て工程などであらかじめ組み立てられた部品を、生産ラインに搬送する車両です。
スバルでは、クルルやタグノバと呼ばれる車両などが走行していました。 - フォークリフト
組み立て工程や部品供給係などで、納入された部品を指定の位置まで運んだり、空になった入れ物を回収したりします。 - 部品搬送トラック
トラックには工場内で使用する部品が積まれています。部品の納入が遅れると、ラインが止まってしまいます。 - 人
交通の優先順位は最後になっています。
横断歩道や通路を渡る時は、車両優先になります。
自動車生産ラインの稼働に、より深く関係しているもの順に優先されています。
実際には、部品供給作業が間に合っている場合には、部品搬送車両に乗っている作業者やトラックが道をゆずってくれる場合もあります。
安全のための工場内のルール
歩きスマホやポケットハンドはNG
工場では大勢の人が働いていますので、規律や見た目の問題もあります。
しかし、それだけではなく安全面においても禁止されています。
歩きスマホは注意力が低下し、事故につながる可能性があるので禁止されています。
車両との事故はもちろん、設備にぶつかったり、点検中の床下に落ちたりといった事例もあります。
ポケットハンドは、冬場などにやってしまいがちだったりしますが、つまずいた時に顔から落ちてしまったり、大ケガにつながるので禁止されています。
その他の歩行ルール
- 歩行帯を歩く
工場内には、人が歩く場所をラインや色で分けられています。
車両が通る場所と人が歩行する場所を分けることで、事故を減らす狙いがあります。 - 左右の(指差し)確認をしっかりする
どうしても車両が通る通路を横切らないといけない場所もあります。
しっかりと左右を確認しましょう。
特にトヨタの工場で勤務していた時は、(指導をされて)指差し確認を徹底していました。 - 職場を走らない
走る作業は存在しません。思わぬ事故につながります。
ただ、これでもかというくらい早く歩く作業の仕事は存在します。 - 階段の手すりを持つ。
安全靴や階段にオイルその他の液体が付着して滑りやすくなっている場合もあります。
疲れていて、つまずきやすくなっている場合もあります。
あたりまえのことばかり――――と思う方もいるかもしれません。
何か他のことに意識が向いていると、ついつい疎かになってしまったりもします。
期間限定で期間工をする方も、満了まで勤務したり社員希望の方も、ケガをしてしまうと仕事上でもプライベートでも憂鬱になってしまったり損です。
安全第一で作業しましょう!
“安全は全ての業務において優先する”
――――と言った内容は、どの工場でも初めの頃から教わる、基本理念です。
自動車会社の工場でも口うるさいほどに言われるかもしれませんが、自分自身のためにも面倒がらずにルールを守りたいものです。
健康って幸せなことですね。(体調を崩すと痛感します)
基本的なことですが、日常生活や他の職場でも活かせそうです。
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